小林麻央さんの 乳がん 治療 から学ぶ。

光免疫療法 の リンパ腫に対する効果. 放射線治療との比較をふまえて.

光免疫療法と
従来の放射線治療の比較です。

リンパ腫(ガン細胞)に対する効果を比較しました。
マウスレベルです。

群馬大学からの報告です。

論文のタイトルは、

B細胞リンパ腫に近赤外光免疫療法を適用する.
腫瘍異種移植における
放射線療法と光免疫療法の比較評価.

Ann Nucl Med 9 669-677 (2017).
doi:10.1007 / s12149-017-1197-9。



現状

放射線療法は、
再発性および難治性のリンパ腫の患者に
有効であることはすでに証明されています。

しかし、
B細胞リンパ腫は
多くの患者にとって
いまだに治癒不可能であり、
新しいタイプの治療法が望まれています。


そこで
B細胞リンパ腫を治療に関して
放射線療法と
光免疫療法との効果を比較しました。




方法です。

IR700または90Yを
抗CD20 mAb、NuB2に結合しました。

2種類のB細胞リンパ腫細胞株細胞を用いました。
(RPMI 1788)および(ラモス)です。


100または500μgの
IR700-NuB2および
150μCi/20μgの90Y-NuB2を
それぞれ用いました。



結果です。

ラモス細胞は
RPMI 1788細胞よりも
光免疫療法に対して
感受性が高いことがわかりました。

RPMI 1788ガン細胞においては
放射線療法が
最も高い治療効果を示しました。

ただ
500μgのIR700-NuB2による
光免疫療法の治療効果も
かなり優れていました。

光免疫療法に用いられたIR700-NuB2の
ガン細胞への取り込みレベルは
2種類のリンパ腫で同等でした。

また
ガン細胞内分布も同等でした。

つまり
今回の治療法による違いは
細胞の増殖スピードによる
ものだと考えられます。



結論として

光免疫療法は
2種類のB細胞性リンパ腫(ガン細胞)の
両方に対して有効でした。

特に高用量はより良好な治療効果でした。


光免疫療法と放射線療法は
お互いに利点を持っているので、
B細胞リンパ腫治療において
将来、
治療法の利点を生かした併用もありでしょう。


感想として
光免疫療法は
より多種類のガン細胞に
効果があると思われます。

今後の光免疫療法に関する
最新報告に期待です。